2012年 03月 11日
新潟市からきました。 ご縁があってこの場でお話をさせていただく機会を得ました。 まずはこの場を借りて、震災で亡くなった方々へのお悔やみを、被災した方々へのお見舞いを申し上げます。 以下に、東京電力福島第一原子力発電所が引き起こした事故を巡っての、東京電力に対する私の意見を申し上げます。 閏日を含めると、今日であの3月11日から367日目になります。あまりにも衝撃的な出来事であったが故に、それだけの時間が経過したという実感に大変乏しいものがあります。むしろ今でさえ、あの時・あの頃に経験した感覚が大変鮮明であり、過去の記憶として遠くへ薄れ消え去っていくことが全くありません。 東京電力福島第一原子力発電所の事故は、甚大な放射能汚染という形で、私たちの生命を、私たちの自然環境を脅かし続けています。空中に飛散した放射能や海洋に放出された放射能は、地域や国の境を越えて拡散を続けており、その影響が長期に及ぶことは明らかです。この点から鑑みて、受けている被害を推し量ることがあまりにも困難な福島の人々はもちろんのこと、福島周辺のみならず、日本中、世界中の人々が、東京電力福島第一原子力発電所が引き起こした事故に反対する権利を有しているものと考えます。そして、これに該当するのは、現在を生きている私たちの全てに止まらず、これまで連綿と生を繋いできた全て、さらにはこれから生を繋いでいく全てが含まれています。全てと表現するのは、事故は私たち人間にのみ影響を及ぼすものでなく、私たち人間の生活を可能にする自然環境にも影響を及ぼすものだからです。東京電力は、福島第一原子力発電所の事故がそういった意味での全てに及ぼす影響に、日本中、世界中からの有形・無形の反対の声に、絶対的に真摯な対応をしていかねばなりません。 東京電力福島第一原子力発電所の事故により、現在も約7,000人が福島から新潟に避難してきています。その多くがいわゆる母子の避難のようです。事故により、土地を、家を、帰る場所を奪われ、果ては家族まで分断された状態の人々の気持ちはどれほどのものでしょう。そして、他にも様々な理由により、避難したくてもそれができない人々が少なからず福島にはいるのではないでしょうか。そのような困難に遭っている人々の気持ちもまた、どれほどのものでしょう。 東京電力は、福島第一原子力発電所の事故により被害を受けた全ての人々に対して、その被害の大小を問わす、賠償を確実に行わなければなりません。ここでいう賠償とは、事故によって避難等をする際に生じた金額の賠償だけではなく、相応の謝礼を含めた金額による賠償を意味します。東京電力は、社員にボーナスや退職金を支給している場合では決してありません。それは一般市民の感覚からあまりにかけ離れており、許される行為ではありません。そもそも、これだけの事故を引き起こしておきながら、なぜ東京電力から逮捕者が出ないのでしょうか。東京電力福島第一原子力発電所の事故は、日本国憲法が第25条1項に定める生存権を脅かす最悪レベルの事象ではないでしょうか。東京電力は、事故被害者への賠償はもちろんのこと、震災からの復興を妨げるなどの、全ての機会損失に対しても確実に賠償を行わねばなりません。一般市民の感覚としては、東京電力が今後通常の企業活動を存続するなどということは、到底あり得ないことだと認識していることを、私はここで明確にしたいと思います。 東京電力柏崎刈羽原子力発電所について申し上げます。東京電力は、2007年7月に起きた中越沖地震から一体何を学んだのでしょう。中越沖地震の経験を受けて、一体どのような対策を講じてきたというのでしょう。東京電力福島第一原子力発電所の事故は、利益追求を最優先にしてきた東京電力の経営姿勢と、その姿勢がもたらしたであろう安全への意識の低さに端を発していると考えざるを得ません。 東京電力は3月26日に柏崎刈羽原子力発電所6号機の運転を定期検査の為に停止しますが、今すぐにでも、この瞬間にでも停止すべきです。無論、柏崎刈羽原子力発電所の再稼動などはあり得ないことで、東京電力が再稼動を検討すること自体が市民を馬鹿にしています。東京電力は、直ちに保有する原発全基を廃炉にしなければなりません。 新潟では、県も、周辺自治体も東京電力柏崎刈羽原子力発電所の再稼動について立場を鮮明にしていませんが、市民が再稼動を認めることは絶対にありません。私たち市民は、本当に怒っています。福島第一原子力発電所の事故を目の当たりにして、東京電力のあまりに杜撰な事故対応を目の当たりにして、怒りに震える思いをしています。今、そしてこれからも、東京電力が最優先にすべきは、経済の問題ではありません、利益確保の問題ではありません。福島第一原子力発電所の事故の、一日でも早い事故の収束が、最優先事項です。もちろんこの点において、収束に当たる現場作業員の作業環境が安全に保たれねばならないことは、指摘するまでもありません。東京電力は、これまでの対応を猛省し、福島第一原子力発電所の事故が私たち全てに及ぼす影響を、私たち市民の目線に立ち、正確に把握した上で、絶対的に真摯な対応により事態の打開を図っていかねばなりません。 それでも、東京電力が今後私たち市民の不信を拭い去ることは到底できないでしょう。私たち市民は、東京電力の再興は最早あり得ないと認識していることを、最後に申し添えたいと思います。 以上の理由から、私は東京電力に対し強く抗議します。 Boredoms Vision Creation Newsun(6:26) (posted by Ben 10people10color)
by nonukes_niigata
| 2012-03-11 12:00
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