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2011年 10月 18日

『エンデと語る 作品・半生・世界観』 一部紹介

d0235522_22364818.jpg『エンデと語る 作品・半生・世界観』(子安美知子、朝日選書、1986年)の一部を以下に紹介します。

ミヒャエル・エンデはドイツの児童文学作家で、『モモ』や『はてしない物語』の作者として知られています。新潟県のお隣、長野県にある黒姫童話館ではエンデの資料が多数展示されています。なお、子安美知子さんはドイツ文学者です。

紹介部分は、エンデが核エネルギー・原子力発電所に反対の立場である、その論拠について質問した子安さんに対しての、エンデからの回答部分に該当します。

・・・つまり、原子力エネルギーのことを、この先ずっとほかのエネルギー資源に代わりうる、と考えている人たちは、だいじなことを忘れているのではないか。原子力にしても、いくらでもほしいだけふやせるものではないことを言いたいのです。だって、ウランのほうが石油よりさきになくなってしまうかもしれない、という予測すら、すでになされているぐらいですから。
・・・だから、私にとって、「石油がなくなる時代、これにとって代わる次のエネルギーは何か?」という質問は、問いではないのです。未発見の新しいエネルギー、しかもこれまでより危険性が高いかもしれないエネルギーを、どうやって見つけるか、が問いではありません。そうではなくて、人間を加速度的にエネルギー浪費に向かわせる社会制度から、どうやって私たちは脱け出すか、その問いこそが本質的です。
私の原子力反対論は、そこに根ざしています。そして、原子力発電は安全か否か、の問いは第二順位になります。それはもちろん危険です。実際、賛成論者たちが思っているほど安全なものでなんかない。もし事故があったら大悲劇です。その後遺症は年百年にもわたって残るでしょう。ほかの発電所の事故であれば、まだしも害は限られる、とくに時間的な意味で、限られた範囲にとどまる、と思うのです。
でも、くどいようですが、くりかえします。次にきたるべきエネルギーは何か?経済成長をこのまま続けるための新エネルギーは何か?それは私にとって二義的な問いであり、緊急の関心事ではありません。どうやって、この経済成長の強制から人間を自由にするか、です。(p78-79)・・・


d0235522_23225983.jpgエンデがここで強調した、「人間を加速度的にエネルギー浪費に向かわせる社会制度から、どうやって私たちは脱け出すか」、つまり「この経済成長の強制から人間を自由にするか」という言葉は、今や地球的な規模で急速に拡がりを見せている、社会的不正義や経済的不均衡に反対する世界的な行動と大きなリンクがあるように思われます。
ちなみに、昨日17日はニューヨークのOccpy Wall Street(ウォールストリートを占拠しよう)行動が始まってちょうど1ヶ月に当たる日でした。それに先立ち、先週末の15日には、世界の1,500都市で連動した行動が行われたと報道されています(次に示すリンクを参照)。アメリカのデモクラシー・ナウ!では、15日に行われた日本での行動も報道されました(こちら。31:00頃から、英語のみ。)。その報道の中では(インタビュー)、福島原発事故への反対行動とこれらの世界的な行動との関わりについての言及があります。

いたずらに話を大きくする意図はありませんが、私は個人的な視点として、これらの世界的な行動と福島原発事故に反対する行動は、どこか根本的なところで、それは例えば上のように社会的不正義や経済的不均衡に対する問題意識と呼んで良いと思うのですが、このような点で、繋がりあっている部分が大いにあると思っています。

・・・また別の機会に続きのようなものを掲載したいと思います。

(by Ben 10people10color)
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by nonukes_niigata | 2011-10-18 22:40 | 2011年10月コメント | Comments(0)


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